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“BEAUGAN” -SPRING/SUMMER 2021-

MENS |

 

かなりの反響。

当店でのお取り扱いは2シーズン目。BEAUGAN自体も発足から4年に満たない若いブランドです。
とにかく服作りに対するアプローチが良い意味で常軌を逸しておりまして。我々も毎シーズン展示会へ行く度に驚かされています。
類を見ないプロダクションは他に形容し難い。BEAUGANがBEAUGANである以上、興味が尽きないことは確かです。
そして今回もまた酔態させられましたね。財布の紐が緩むわけだ。

あら、大変。モノの良さが滲み出ちゃってる。
LOOKが大変ご好評につき、お察しの通り撮影する暇もなく旅立っていったアイテムが多数でして。

・和紙の墨染め (ジャケット / Tシャツ / パンツ)
・ナチュラルのヘンプ (ジャケット / パンツ)
・泥染めのパンツ (ショーツ / ロング)

は、すべてSOLDとなりました。どれも堪らなく良かった。
残すところ3型のみ。圧巻のパフォーマンスです。反対に、こちらでのご紹介が遅くなり申し訳ございません。
しかし意外や意外なモノが残ったと言いますか、奇跡的にまだストックしているのが、、

Draftman’s Jacket in Mud Shuttle
COL:Mud Brown
SIZE:2 / 3

こちらです。30’sのフレンチワークジャケットに着想を得たジャケット。
身巾に対して着丈は短め。リラックスフィットでボックス寄りなシルエット。内側はパイピングフィニッシュで見かけ以上に丁寧な仕事が詰め込まれています。
胸元のカンヌキが気になるところだけど、実はこれ、前立てをクルリと返せばサイドからアクセスできる内ポケットがその姿を現します。
そして、やはり特筆すべきは生地。

晴れてご紹介に至るBEAUGANの泥染め。前回はご紹介前にSOLDでした。

180日以上かけて染め上げられる泥染め技法は、もとい奄美大島で1300年以上の歴史を誇る伝統の業。その染色技法の起源といえば諸説あるみたいなので割愛しますが、古くから奄美のみならず国境を越え様々な地域に根差していました。地域によって染め方が異なるので染め上がりの表情はもちろん別物になるとのことですが、なにせ比較対象がないので具体的には分かりません。

ちなみに今季に至っては奄美で染め上げられた生地ではなく、中国は広東省の鉄分が多い河口の泥を使い、生地で染めたもの。BEAUGANの審美眼にかなった、しかも泥染めの生地という点で高評価です。

泥染め特有のワックスがかったような濃厚で深い焦げ茶の表面。対して、ベースとなる草木染めの色がありのままに映る赤茶色の裏面。
この表裏のコントラストは泥染め独自の色の出方で、着用と洗濯を繰り返すことでシワや色褪せなどを作りながら裏面の色に近づいていくようです。なんなら袖を捲って赤茶面を見せてあげてももいい。袖捲りフェチな私からすると、ドッシリ太めなアームはむしろ袖捲り不可避。(あと生地がライトオンスなので嵩張らない)
最初はパリっとした風合いの生地も徐々に柔らかく、そして身体に馴染んでいきます。デニムとは趣が異なるものの、限りなく近しいプロセスを辿っていくはず。

そして別生地にて同型をオーダーしておりまして、着用はそちらで。

Draftman’s Jacket Masked
COL:Ivory / Mahogany
SIZE:3

アナザー”Draftman’s Jacket”こと「従来の着古していくたびに色褪せていく概念とは逆の法則を狙った」シリーズの真打が登場です。※前回ご紹介した”TYPE M65″の系譜を辿るジャケット

ベースはスモーキーなベージュカラー。そしてまだらに浮かび上がる茶。
この茶面はダメージ(物理的なスレなど)により表に出てきます。要するに、経年とともにベースの色は褪せていくがダメージを喰らった部分は茶っこくなっていくという。表現に手こずりますが、”削れて”いくわけではなく”禿げて”いくような感じ。これが適切かは際どいのでニュアンスだけでも伝われば。笑

恐らくテンションが掛かりやすい肘や袖口などは色が出やすいのではないかと思います。
で、この茶の色味もちょっと特殊。ここにも着想源があるらしく、アンティークのアフリカンマスクをイメージし燻した木のような色合いに仕上げたようです。商品名の”Masked”はそういうこと。

ボタンはココナッツシェル。くすんだ色合いと質感。生地と相性良すぎでしょう。
そして製品には予めダメージ加工を。加減はクリスに一任いたしました。
ポケットやヨーク、袖口付近は強めに加工が入ってますが、これはこれでデザインぽっくてセンス抜群◎
ダメージの程度にもよりますが、恐らくは相当タフに着込まなければ茶面は姿を現しませんから、デフォルトとしては絶妙なバランスではないでしょうか。

ジャケットとして羽織りやすいサイズ感。どちらかと言えば武骨なシルエット。
泥染め含め真夏と真冬以外でしょうか。ほぼほぼシーズンなんて関係のない服ですから、その季節に合ったスタイリングをお楽しみください。

Trackie Dacks Masked
COL:Ivory / Mahogany
SIZE:2

圧巻のMaskedシリーズは続き、今季はボトムスもご用意しております◎
ヴィンテージのトラックパンツに着想を得たリラックスフィットのパンツ。見てくれはベイカーのイージー仕様ってところ。
デザイナーのスタイルが表れやすいボトムス。アンクル丈を好むクリスだからBEAUGANのパンツはレングス短めワイドテーパードなシルエットが多く、これがまた有難いことに優秀なバランスなのです。シルエットに次いでウエストはドローコードだし、股上もたっぷり用尺を持たせているしで快適な穿き心地。生地に目が奪われがちだけど、”Trackie Dacks”はシルエットや着用感にも注目してもらいたい。

フロントとバッグポケットの加工は見事なもの。あと裾も堪りませんね。たたき幅に沿って茶面を出しているものだからダブルっぽい面構えといいいますか。最高です。
パンツもまた膝やヒップ回りはとくにテンションが掛かりやすいので例のエイジングに期待してしまう。

こちらはSOLDとなってしまったヘンプの同型だけど、強調したいのはジッパー仕様ということ。
利便性絶大っ。イージーパンツだと大体ジッパーも省くじゃないですか。有ると無いとでは話が変わってきますよね。お手洗いの際に。(ちなみにヴィンテージ加工のWALDESジッパーを採用してます)
そしてトップボタンはジャケットと同じくココナッツシェル。上の写真は違います。シッパーを見せたいだけ。

正直なところ、これ欲しい。激しく。
私も念願のファーストボーガンを今季ようやく手にいたしまして。いったん満足した。ホクホクした。けど、これ欲しい。笑
2度目のアレを言わせてください。物理的に諦めさせて。

嬉しい誤算で3型のみのご紹介となってしまいましたが、書いてて思ったけどこれでもヘビーですね。ジャブがないというか。
冒頭で触れた通り、当店での取り扱いもまだ2シーズン目。もっと多くの方に知っていただきたいブランドの一つです。

そしてこちらも是非ご覧いただきたい。
初回の入荷アイテムを細かくご紹介させていただいたのがvol.2で、この記事だけでもBEAUGANが如何に変態かを掴めると思います。もちろん良い意味で。

今季はこんなところです。
意図せず少数精鋭となりましたが、何故これらが残ったのかは甚だ理解し難い。

それと今季はWOMENでも少量ですがレディースウエアを仕入れています。
下のLOOKで登場するアイテムはすべて入荷済み。泥ワンピースが好きすぎて、もはや欲しいです。(当然着れない)

通信販売も承っております。
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☎:03-5410-6686
✉:shop@maiden.jp

MAIDENS SHOP 田中

2021/04/19

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