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【Bergfabel】”TYROL SHIRT”

MENS |

イタリアらしい艶もあるが、どこかいなたさも混在し、そのふたつのイメージが同居するBergfabel。
イタリア人デザイナーKlaus Plank氏が生まれ育ったチロル地方の郷土服や伝統を背景に生産を行う。Instagramのアカウントを持たない異質な位置付けのブランドだろう。ブランド名はドイツ語で「山」を意味する「Berg」と「物語」を意味する「fabel」という言葉を繋げた造語。チロル地方は複雑な歴史的背景により、人口の70パーセント近くを占めるのは、 ドイツ語を母語とする住民である。多言語、多文化社会で育った環境が、モノづくりに於いてもそれらのエッセンスがダイレクトに反映されている。

LARGE TYROL SHIRT / 64,900yen (tax-in)
 Col : Lt Blue / Navy
Size : 48 / 52
M
aterial:100% Cotton

“LARGE” TYROL SHIRTはTYROL SHIRTより身巾を広めにとっている。ロイヤルワラントを享受するTHOMAS MASONの良質な生地を採用している点は特徴的ではあるが、その生地がTYROL SHIRTに載っているということがポイントだ。高番手のきれいなTHOMAS MASONの生地といなたいTYROL SHIRTの相反するモノが重なり合い、仕立て映えしている。ドレスシャツとは対照的に芯地のない小ぶりの襟、一回り大きめのシェルボタンなど、カジュアルシャツに映えるギミックが所々に組み込まれている。パッカリングした洗いざらしのシワもそのひとつだろう。バックヨークやカフにはナポリのマニカカミーチャを彷彿とさせるギャザーが良いアクセントだ。しっかりといせ込んであり、運動量も確保される。これもハンドメイドだからこそなせる技術である。

一枚でサマになるとは良く言うが、まさにそれだ。何かアイテムを付けたそうとは思えなかった。脚色せず、あっさり一枚で余白を残した着方がオススメだ。

「バッハ、カンタータ、モーツァルトなど、古い音楽が大好きで、聴いている間はいつも類似性を感じ、250年前に書かれた音楽がどうしてこんなに現代的でモダンなのか不思議に思う。これは私と洋服とのつながりであり、古いものが同時に少なくとも私にとってはとても現代的に見えるのです。」

と語るKlaus Plank氏。
Bergfabelのコレクションは、古い織り機でたっぷりと空気を含んで織られた、100年前の生地と同等のクオリティを維持するオリジナルファブリックを使用したり、母親が庭の畑で育てるラベンダーのポプリがすべてのアイテムに付属したりとトラディショナルな製法で魅惑的なプロダクトを提案し続ける。その時代や成り立ちを知らなかった自分には新鮮に映る。クラシックをトラディショナルに、トラディショナルをモダンに、すべての関係がひとつの線でつながったときBergfabelの洋服が完成するのではないだろうか。

クラシックはいつの時代もモダンなのである。

Bergfabel / LINK ONLINE STORE

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2023/09/06

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