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【BEAUGAN】
-MAIDENS SHOP 7th Anniversary / Renewal Open-

MENS |

 

昨年の3月。AW21の仕入れでBEAUGANの展示会へ。
類稀なるコレクションのなか、ひときわ異彩を放つ生地の存在を確認。
奇しくも、その生地はウィメンズのドレスでしか見られず。メンズにはその面影すらなかった。
ともあれば、メンズの型へ生地の載せ替え(別注)を。
だがしかし、その場では互いに折り合いが付かず、断念することに。

さて、おっさん共がドレスに群がる。実に滑稽な風景である。
いやはや、本当に我々好みな生地だったもので、どうにか形にできないかと。
で、絶好の機会がございました。ちょうどその頃から構想していた7周年リニューアルの企画。
BEAUGANのお二人からも快諾をいただき、晴れて今回の別注に至りました。

紆余曲折あり、2/11に間に合うかどうか一抹の不安を抱きながらも、先日ようやく納品されまして。
内容は、ジャケットとトラウザーのセットアップ。もちろん単体使いも視野に入れて。
ジャケットに至っては、型からデザインしてもらい完全オリジナル。
ですから、実物を見るまで正体不明だった。先に送られてきた絵型と生地を掛け合わせ、脳内でイメージする。
結果、思考を巡らせ描いた像を、優に超えてきた。町中華のノリでいたら本格レストランだった。
かなりバイブス高まってます。

これが曰く付きの生地。
国内で60年以上ベルベットを織り続ける機屋で織られた「リネンベルベット」。
リネンでベルベットとは、お恥ずかしながら初対面。
グランド(地糸)がコットン、パイルがリネン。
リネン特有のザラッとした風合いに、ベルベットならではの光沢感。ウェイトは軽めで落ち感あり。

さて、折り紙付きの染色技法(計4色)については後ほど触れるとして、
今回特別にデザインから製作していただいたジャケットのデザイン原案をお披露目いたします。


MAIDEN COMPANY has its beginnings as an importer and distributor. A garment that references this history could be a really nice way to celebrate the anniversary of Maidens company as a distributor and importers of fine garments.

メイデンカンパニーはインポーター、そしてディストリビューターとして会社が始まったという歴史より、アニバーサリーのアイテムには、その歴史を表したガーメントに落とし込むのが僕はいいと思いました。

Theme:
Transportation/shipping/distribution/porter

テーマ:
輸送機関、配送、ディストリビューター、ポーター

Option 1
Railway Jacket
1970s Japanese
Iconic Porter jacket featuring asymmetric pockets, raglan sleeves and (odd) three tuck cuffs. Features diagonal lip breast pocket, two large patch pockets with flaps at hip and most uniquely: a small round pocket at belly. Was this pocket for holding a ticket clipper or a fob watch to check the train time schedules?

デザイン:
レールウェイジャケット
1970’sの日本ヴィンテージ

アシンメトリーなポケット、ラグランスリーブ、珍しい3つのタックがアイコニックなポータージャケット。1重仕立て。
斜めの胸ポケット、大きなフラップ付き腰ポケット、ウエストの小さな丸いポケットはおそらく切符や、時刻表を確認するための懐中時計を入れるためのものではないでしょうか。


 

細部に至るまで配慮していただき感謝感激。周年に相応しくカンパニーとしての歴史をも尊重してくれた。
当然のことながら、クリスのプレゼン内容の通りで、私からは追筆すべきことなどない。
強いて言えば、右胸の小ぶりな斜め向きのポケットがカワイイ。ポケットたくさんはリアルに便利で嬉しい。
あとサイズ感はしっかり大きめ。当然そこの好みまで汲んでくれてまして。

で、組下のトラウザーはSS21の型「TRACKIE DACKS」を復刻。
お客様からの評判がよく、スタッフの所持率も高い一本。
ブランドらしさ溢れる、リラックスしたシルエット×ショート丈のトラウザー。
それでもってイージー仕様。トラウザーと勝手に謳ってるだけで、パジャマパンツのよう。
とは言え、着想源はヴィンテージのトラックパンツ。

さて、満を持して、展開カラーについて、簡潔に。

“RAILWAY JACKET”
Col:Teal
Size:3

“TRACKIE DACKS”
Col:Teal
Size:2

先ほどから小出しにしているTeal。
このグリーンがまさにウィメンズのコレクションで使用されていたカラーで、これに強くインスパイアされた。
本藍と福木(黄色)を混ぜることで作り上げた天然染色の緑。を、奄美大島にて手染め。
いわゆる真緑ではなく、ブルー時々、黄味がかって見える。

“RAILWAY JACKET”
Col:Natural
Size:2 / 3

“TRACKIE DACKS”
Col:Natural
Size:1 / 2

ナチュラルダイへのバイアスが掛かっているだけに、逆張りで無染色のナチュラルもオーダーしてみたところ、これが大正解だった。
染色の工程を経た他3色と比較すると、圧倒的に生地はふんわり柔らかい。
春夏という季節感を意識するならばナチュラル一択。
染色による生地の縮みの有無を考慮してサイズを選んでいるので、他色とは異なるサイズピック。要するに、ほぼ同等。

“RAILWAY JACKET”
Col:Grey Black
Size:2 / 3

“TRACKIE DACKS”
Col:Grey Black
Size:2 / 3

「ベースは黒でムラっぽく仕上げて」
と、無理難題を押し付けオーダーしたムラ染め。仕上がりの風合いから表記はGrey Blackで。
もといベルベットは凹凸があるから綺麗に染まらず色の乗りが不均一だということで、むしろ明瞭に色ムラを表現することは難しいとの指摘が事前にございましたが、、
いい風合いじゃあないですか。他色よりも荒々しく気に入っている。全体的に青みも少々。
ジャケットとトラウザーとで色彩に差がありますが、実物はジャケット寄りの色合い。

“RAILWAY JACKET”
Col:Mud dyed indigo Black
Size:2 / 3

“TRACKIE DACKS
Col:Mud dyed indigo Black

Size:2 / 3

奄美大島の伝統工芸である泥染と本藍染を掛け合わせ、自然界には存在しない「黒」を天然染料のみで表現することを可能にした藍泥染。
ブルーブラックとも呼べる深みのある黒は、経年とともに青みが増していくよう。一般的な黒の色落ちではなく。
唯一無二の染色技法は、BEAUGANが誇る自然由来の素晴らしい技術でした。
色味は後に掲載する着用写真をご参考ください。そちらの方が実物に近いかな。

計4色も発注してしまったものだから非常に悩ましいの。甲乙つけ難いとはまさに。
これらのプロダクトはもちろんこの機会を逃せば二度と手に入らない。
そんな焦燥感から、やはりいち早く買ってしまおう、という気になって夜も眠れない。

絶賛改装中の店内にて。
牧野はTealを、私はMud dyed indigo Blackを。ジャケットは3、トラウザーは2、のサイズ。
当店に寄せたサイズ感もバッチリでしょう。
控えめに言って、最高です。

プライスに関しては店舗までお気軽にお問い合わせください。ちなみに、染めによってプライスが異なります。

とにかく、実物を前に吟味してください。それだけパワーがヤバい。

比べるモノではないけど、個人的な意見としては他を圧倒したスペシャルな案件でした。

これは、散財不可避か。

2022.2.11.(fri) Release.
※ONLINE STORE:2022.2.14.(mon) Release.

MAIDENS SHOP 田中

【7th ANNIVERSARY / RENEWAL OPEN】
2022年2月11日 (金) 12:00~
東京都渋谷区神宮前 2-19-12
TEL : 03-5410-6686
MAIL : shop@maiden.jp

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