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【ANSNAM / Fendert / I am dork】”A/W23 COLLECTION”

11月が始まり、暖秋が続く季節の歩みが遅い今年もあと2ヶ月を残すのみ。こういう挨拶は各々のコミュニティで聞き飽きた会話だとは重々承知した上で、早いものだと感じる。こんなに時は経っているというのにまだコートやウールのニットを着ている人があまり見受けられず、早く秋冬らしい洋服を楽しみたいと服好きたちはうずうずしているはず。冬が嫌いな自分にとっては唯一そこだけが救いではある為、早く寒くなれとは全く思わないが、ほんの少しだけ気を紛らせたらと願う。

さてあまり関係ない前置きになったが、本日はそんな気分を高めるご紹介になればと。

【ANSNAM】
YAK WOOL CADIGAN / 53,900yen(in-tax)
Col : Steal Grey / Beige Grey
Size：3 / 4

ANSNAMが手がけるニットレーベルANSNAM riverrunからヤクとウールにナイロンをブレンドした素材を使用したカーディガン。ふっくらとした素材感ではあるものの、分厚すぎない厚さというのか、サイジングも適度なリラックスさで、インナーとしても使いやすい。継続でアコヤを裏使いしたボタン、左裾のサイドだけグログランテープでガゼットの仕様。フェイクスウェードのエルボーパッチが一枚で着た際のアクセントとしても効いている。故ステラ＝テナントへ捧ぐオマージュとしてダブルチェーンステッチも引き続きの仕様。

一見すると太リブ以外はシンプルに見えるカーディガンにも遊び心の効いたやり過ぎないディテールがのっており、こういう足し引きのバランスが絶妙。インポートが多い当店では価格の感覚が麻痺するが、それでもこの価格はお買い得。こんなんなんぼあってもいいですからね。メインのアウターやボトムスに目が良きがちだが、こういう手持ちのアイテムを上手く活かしてくれる洋服が結局使用頻度が高い。

【Fendert】
HARRIS TWEED JACKET / 143,000yen(in-tax)
Col : Brown Mix
Size：4 / 5

Fendartからはボトムスより一足先に定番で展開しているジャケットに今季はハリスツウィードをのせた一着が届いた。そもそもこの型が好き。フォレスティエール型でありながら、襟のフラップ、エルボーパッチは排し、パッチポケットではなく玉縁のポケットとジャケット然とした面構え。古着だとコーデュロイやツイードでたまに見かけることもあるが、このくらいワーク感が抜けると最早別物。

ボタンを留めずにフロントの撓みを楽しむも良し、上側だけ留めて少しAラインっぽく楽しむも良しと気分に合わせて着方を変えられるのも嬉しい。このくらいクラシカルなツイード生地だと横道に逸れずに猫目ボタンが良い。首元の詰まったカットソー、深すぎないVネックのニットの上に合わせたが、これが結構気に入っている。襟付きのシャツだとかしこまる感じがしてこの位のバランスが丁度良かった。

【I am dork】
WORK PANTS / HARRIS TWEED / 57,200yen(in-tax)
Col : Bworn Mix
Size：1

I am dorkの定番のワイドパンツに先程紹介したFendartのツイードと同素材を特別にオーダーをかけ、のせかえた一本。今回は生地を別注した以外にサイズ1でオーダーしており、今までサイズでお悩みの方にも手に取りやすいサイズ感かと。ウエスト、ワタリが小さくなった分ワイドなシルエットながらも収まりが良い。大胆にワイドに穿きたいという方、大柄な方には申し訳ございませんが、今季はサイズ1のみでオーダーしています。

ノータックのワイドストレートシルエット、濃淡を選ばず合わせやすい絶妙なツイード素材。正直当店に並ぶ上物との相性だとトップクラスだろう。ユーズドライクなアイテム、秋冬の素材感たっぷりなアイテムなど、逆に合わない組み合わせを見つけるのが難しい。完売になったBLUEのコーデュロイより個人的にはこっちが好き。まだまだ涼しくならない気候のせいで秋冬物への興味が向いていないだろうが、オンシーズンになる頃にはたぶん完売してるだろうと予想されるほどお勧めしたい一本。