NEWS&BLOG

【Cartier Ref.166587 must de Cartier Tank LM Bordeaux 】

MENS |

ついにMAIDENS SHOPでも本格的にアンティークウォッチの取り扱いがスタートするということで、ここ数回シリーズ的な感じで順々にご紹介しております。この度も前回に引き続き、カルティエのマストタンクについてのご紹介です。マストタンクに関しては初めて購入したアンティークウォッチでもあり、個人的な思い入れもひとしおなモデル。

なお、最初の1本目のアンティークウォッチを探している方にとってもおすすめのモデルですので、使用感など参考にしていただければと。


【ARBITRO】
-新旧融合、カルチャーの交差点-
私たちARBITRO [アルビトロ] が目指し、提供し続けることは、時代を越えた“新旧融合・カルチャーの交差点”です。
ARBITROを通して「衣食住遊知」の分野を横断し、人との出逢いや新たな発見に満ちたモノと空間を提供したいと考えてきました。
モノには便利さを現す「 機能 」がある一方で 、心がときめいた際の「作用」が自身の幸福度や使命感を向上させてくれました。
本当に良いモノというのは時代も、カルチャーも、年齢や性別さえも超越し、人の心に充足感を与える現象のことなのです。
私たちは、歴史あるブランドの思想や職人のクラフツマンシップに敬意を払いながら、現代的なライフスタイルを取り入れ、新しいきっかけを創出していきます。
大切なモノと出逢い、永く付き合うことができれば、あなたにしか味わえないストーリーと発見があることと信じています。
モノに人の温度が通った時の楽しさ、心への作用と充足感。
そのような発見に満ちた場所と時間を提供できれば幸いです。
URL:https://arbitro.shop/


【Cartier must de Cartier Tank LM Bordeaux 
Circa : 166587
Movement : 手巻き Cal.78-1
Price : 297,000yen(in-tax)

数あるカルティエの時計の中でもサントスと並ぶ代表作が角型ウォッチのタンク。その名の通り、戦車をモチーフとしたデザインとして作られ、タンクウォッチのディフュージョンラインとして1970年代に発表されたこちらのモデルが「マストタンク」シリーズです。 アールデコデザインを取り入れたこの時計は多くの愛好家を生み、彼らはタンキスト(Tankist)と呼ばれています。

アンティークウォッチのみならず腕時計選び全般に当てはまることかとは思いますが、興味を持つきっかけであったり、選ぶものさしとなるのはまずその見た目ではないでしょうか。もちろん機械式アンティークウォッチの世界ではムーブメントの機構や精巧さ、はたまた個体の希少性や市場でのレア具合など、所有欲を刺激してくるポイントは外見のデザイン以外にも数多くあるかと思いますし、マニアックな視点でのファンも多い分野。とはいえ、当店のブログでアンティークウォッチをチェックしているような方は、恐らく前者のようなファッション目線・デザイン性の好みといった見た目重視で腕時計を選ぶタイプがほとんどなのではないかと(違ったらすみません笑)。

そして私がかれこれ10年前ほどにマストタンクを購入した際も同様で、決め手は完全に”見た目のカッコ良さ”のそれだけでした。今思えば当時の自分はマストタンクに関する背景などの予備知識はほぼ皆無。にも関わらず、他にいくらでもあったであろうロレックスやIWC、パテックなどの選択肢には目もくれず、それらにはない独特な中性的な匂いや、あのゴールド特有のいやらしさといったデザインの魅力が決め手だったのは今でもはっきり覚えています。確かその時の初アンティークウォッチ対抗馬は70年代のピエールカルダンのド派手なファッションウォッチでした…笑。現在ではもちろん男女問わず愛されているマストタンクですが、少し前までは女性向けに扱っているお店がほとんどで、特にその当時アンティークウォッチといえばもっと渋くて男くさいものが主流。マストタンクを購入しようかと検討ていますと先輩スタッフに相談したところ、全力で止められたのもいい思い出です笑。

そんなマストシリーズの特徴でもある、それこそジュエリーを連想させるエレガントなケースは、ヴェルメイユという技法が用いられています。ヴェ ルメイユとはアンティークジュエリー等でよく見受けられる技法で、銀無垢(シルバー925)をベースに20ミクロンの18Kゴールドの薄板を高温高圧で貼り合わせていく技法。 ベースがシルバー、かつ非常に厚い金張りのため一般的な金メッキと比べると非常に高級感がある作りになっています。

この繊細な顔つきは、今の季節ですとツィーディーなジャケットやローゲージのニットあたりの袖口から、質感のコントラストを効かせてちらっと覗かせるだけで、スタイリングに上品さをもたらすアクセントとなりますし、夏場のデニムとTシャツにローファーといったカジュアルなスタイルでも程よい重さを加えてくれる、そんな汎用性の高さも気に入って愛用している理由です。まさにその日のスタイリングや洋服に合わせて付け加えるアクセサリーやジュエリーのよう、そんな存在です。



ケースサイズは横が23mm、縦が30.5mmの当時のメンズサイズで、現行のメンズモデルには無い小ぶりなサ イズ感が魅力。そのため、男女問わずお使いいただける点がヴィンテージマストタンクの大きな特徴ではないでしょうか。 手首が細くダイバーズウォッチ等だと手首が時計の存在感に負けてしまうお悩みの男性にもおすすめ。

なおこの時計のマストタンクは初期のみに見られる、インデックスが無いタイプの無地ダイアル。色はボルドーもしくはワインレッドと呼ばれる濃い赤色。光の当たり方や見る角度によって赤みがかった深みのある赤 にも黒にも見える色味がカルティエらしい艶ややかな表情となっています。 

ムーブメントはこれまたそそられる手巻きでCal.78-1を搭載。 カルティエの時計に多く使われた機械で、パーツの入手も容易なためメンテナンス性も高いムーブメントです。 

かのウォーホルは、時間を知る為にマストタンクを付けている訳ではないと言い切り、その手元のタンクの針は動いていなかった。自分がそんな逸話を知ったことすら購入してからかなり後のことでしたが、まさにマストタンクの魅力はそのエピソードに尽きるのではないでしょうか。

well-made by MAIDENS SHOP 山田

-CONTACT-

☎:03-5410-6686

✉:shop@maiden.jp


-SISTER STORE BLOG-

well-made by MAIDENS SHOP MAIDENS SHOP WOMEN USONIAN GOODS STORE

2023/11/15

LABELES