NEWS&BLOG

【Gorsch】 “Saison #12”

MENS |


【Gorsch】
ゴーシュという名のとある仕立屋見習いの物語。
ある日屋根裏で見つけた古びた足踏みミシンと仕立ての道具、そして3着のジャケット。
ゴーシュは、今は亡き祖父が仕立屋だったことを知る。
祖父の仕事姿を思い描き、それは憧れに変わり、そして同じ道を歩み始めた。
腕はまだまだ未熟だが、仕立技術の向上のみならず、様々な異国に移り住み、異文化に触れ、感じたままにゴーシュらしい物作りに励む。
故郷に想いを馳せ、いつの日かその地での物作りを通して、様々な国の人々に “Gorsch” を楽しんでもらいたい、そんな事を想いながら、世界のどこか片隅で日々腕を磨いている。



—Saison #12―
~葡萄農夫~

岩手県紫波郡でブドウ農園を営んでいる佐々木譲さん、そして奥様のかな子さんの装いをイメージして作られたコレクション。またGorschのデザインの根底にある20〜30年代のドイツ服の要素も主に混ぜつつ、Gorschが思う葡萄農夫像を製作している。

佐々木さんは自然農法に近い方法で葡萄を栽培し、ナチュールワインを自ら醸造している。白とオレンジワインの醸造は、宮城にある醸造所の設備を借りて、赤ワインは岩手にある醸造所の設備を借りて行っている。全国に言えることではあるが、岩手県でも高齢化によりブドウ農園がどんどん減っている。そんな中、辞めてしまった農園を買い取り、おそらくあまり行われてこなかった自然醸造で、今まで岩手では無かった新しいワインを作っているその意気込みと、そもそも佐々木さんが持っているワイン造りのセンスにインスピレーションを受け、モデルにしたというのが経緯。

なお、アイテム名についているBauer /Bauerin はドイツ語で農夫/農婦という意味。


FIELD JACKET / 96,800(in-tax)
Col : Willow Green
Size:48

農園は屋外作業が多いので、フード付きのアイテムは必須だろうと思い製作された。

ウールとトリアセテートがブレンドされた強撚のシャンブレー素材。レーヨンのようにとろみがあり、動きがリネンに似ているとデザイナーが語る素材の肌触りはシャリっとしていて、気持ちが良い。ぬめりのある光沢となめらかなテクスチャーが美しい生地。あまりにここで艶やかな素材だと何か違和感を覚えるだろうが、作業衣としての側面はありながらも品良く落とし込まれたバランスが良い。キュプラ素材のチェックの裏地も可愛らしい。

元々は対野戦用のルーツを持つフィールドジャケットはワークウェアやアウトドアのモディファイドをよく見かけ、今でもハンティングウェアとしてそのままM-65を着るみたいな話も聞くので当然農作業に向かない訳はあるまい。

大きい立体ポケットを4つ付け、作業の取りこぼしを防ぐ。ポケットは雨水が入らないような構造にして、またフードや裾もコードで絞ることができるので、同じく雨風を凌げられるようにしている。ウエストコードも同じような役目で、絞ることにより風が入りにくくなる。しかしこれは作業時の話で、実際はいろんなシルエットでスタイリングを楽しんでほしいとのこと。

緑味がそこまで強くないので、これからの季節は淡いトーンで爽やかに合わせるのも良いし、フィールドジャケットらしくいなたく合わせても良い。次に紹介するオールインワンと合わせているが、当たり前に相性は抜群だ。

All In One / 93,500(in-tax)
Col : Grey Stripe
Size:48

オールインワンはデザイナーの鈴木さんが作ってみたかったというアイテム。ドイツの写真でオールインワンを着て作業している女性を見たのをきっかけに、ウィメンズのヨーロッパヴィンテージのオールインワンをベースにメンズアイテムとして作り始めたとのこと。数シーズン前から調整を重ね少しずつアップデートし、今回のシーズンにてしっくりくるものが出来上がったので、コレクションに加えた一着。使用したウールリネンもこのオールインワンの形にマッチしており、特に衿がお気に入りのポイントとのこと。

経糸に梳毛のウールを使用する事によりリネンのシワを軽減し、光沢感を生み出している。この絶妙な光沢が着古された野暮ったさとフォーマルさの両方を醸し出すのに一役買っている。緯糸のリネンの節により凹凸感が生まれ、見た目の深みが増す。仕上げに洗いっぱなしのような風合いを加えるソフトワッシャーを施した。

BAUER WAIST COAT / 49,500(in-tax)
Col : Grey Stripe
Size:50

オールインワンと同素材のベストは肩幅を少し抑え、しかしアウターとしても使えるように身幅は肩幅とのバランスを考えた上での大きさに設定。第一ボタン辺りを膨らませ、アクセントを加えました。シンプルなパッチポケットではなく、プリーツ付きのフラップポケットというのがおもしろい。ピンストライプ柄はクリーンさがあり、カジュアルな合わせでも品よく落とし込めるから不思議だ。

STAND COLLAR SHIRT / VINTAGE / 49,500(in-tax)
Col : Vintage Summer Wool Mint
Size:50

今季は全てのシャツに共通して裾のカーブ位置が特徴的。基本的には脇でカーブの上下が切り替わるが、少し前側でカーブが変わるようにデザインしている。前端もカーブさせ直線を極力減らしており、これは葡萄の木がうねうねしている感じを落とし込んだとのこと。肩幅をあまり出さず、身幅に若干のゆとりを持たせたシルエットで、オリジナルの袖開きが隠れたアクセントになっている。

播州で見つかった80年代のウール100%のサマーウール生地を使用。見た目はウールとは気づかない、コットンっぽい印象の生地。ざっくり織られており、ふわふわと動きはあるが、縦には全く伸びない。しなやかさの中に強さがある印象。そして色合いが美しい。

2度ネットに入れ洗濯機で回してみたそうだが、全く縮まなかったので扱いやすいとのこと。ですがウール100%なので、推奨はドライクリーニングとしている。

MAIDENS SHOP 上田

-CONTACT-

☎:03-5410-6686

✉:shop@maiden.jp


-SISTER STORE BLOG-

well-made by MAIDENS SHOP MAIDENS SHOP WOMEN USONIAN GOODS STORE

2024/02/26

LABELES